NV 雲門の昔
京都の呉服屋に生まれて、物心がついたときには茶道を習わされていて、嫌々通っていた時期もありましたが、今では習わしてくれたことをとっても感謝しています。お稽古からは随分と遠ざかっていますが、今でもお茶を点てることがあります。美味しい和菓子が手に入った時や、自分の心が乱れた時に点てることが多いようです。実際にお茶会の裏で点て出し用のお茶を点てたりもしました。不思議なことに、心が乱れているときれいに点たず、平穏だと見事に美しく点ちます。今日は、冷たいお抹茶だったのでうまく点ちませんでしたが・・・
私にもちょっとだけ自慢の茶道具があります。私の叔母から譲り受けた“小堀遠州の茶杓”、父から譲り受けた“蒔絵の棗”、自分で衝動買いしてしまった“象牙の茶杓”。見ているだけで心が和みます。茶道に関係のない人には、干からびた竹の耳かき、古臭いただの小物入れ、白いプラスチックの耳かき等にしか見えないものですが、私にとっては大切な宝物です。
[いろいろ]に“お点前”の画像を掲載中です。
京都でお茶と言えば一保堂、東京のデパートにも置いてあるメジャーなお茶屋さん(舞妓さんや芸妓さんがいるお茶屋さんでない方)です。お抹茶と言ってもピンからキリまであり、用途に合わせて選んで買います。今回の“雲門の昔”通常販売されている中では最上級で、お薄だけでなくお濃茶としても楽しめる逸品です(特注品でさらに高級なものもあるようで、大切なお茶会などで使われます)。色合いは、鮮やかな新緑の色、吐息だけでも飛んでしまう微細な粉状。香りは、爽やかで深い山奥に入り滝のそばに近づいたような香り、60℃くらいの低い温度で点てると、より深みを増し香りが濃くなります。味わいは、60℃の湯で点てると甘味と共に品の良い苦味が豊かに長く続きます。冷たい水で入れると渋味はなく、はんなりとした甘みと爽快感を味わえます。でも、夜に飲むとねられなくなって困りますよぉ!
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