1994 リシュブール
ロマネコンティの話 その5 こうして、1789年、フランス革命で貴族の荘園が全て没収され、あらゆる旧体制が否定された際にもロマネ・コンティの名前だけは敬意とともに残されることになったのです。革命後ブルゴーニュの多くの畑は競売と遺産相続とで細分化される運命に見舞われましたがロマネ・コンティの葡萄園を分割すようとするオーナーは一度も現れませんでした。ローマ時代から続く単独所有畑(モノポール)としての名声は、こうして連綿と守られてきました。革命も戦争もその名声に髪ひとすじの傷も負わせられなかったのです。
ロマネコンティのワイン達の中では、100の花の香りを持つと言われるリシュブール。パワフルで重厚感があるDRCのワインの基本は踏襲しつつ、とてもエレガントな味わいで人気があります。私もDRCはロマネコンティを含めて随分と飲んできましたが、個人的に最も好きなアペラシオンで、もう一度ゆっくり味わってみたいワインの一つです。
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